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[感想]「池上彰の政治の学校」を今さら読んだ

   

池上彰の政治の学校

今さらですが、「池上彰の政治の学校」を読み終えました。

タイトルに政治の学校と書いてあるように、政治の仕組みや他国と日本の政治の比較などの基本的な内容が多いですが、時節見られる池上さんの政治観・政治に関する意見の方が面白かったです。

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なぜ日本の首相は長続きしなかったのか?

2006年に発足した第一次安倍内閣から始まった、首相の速攻辞職劇は皆さんの記憶にも新しいと思います。安倍、福田、麻生と1年足らずで辞職し、その後の民主党政権も鳩山、管、野田も1年とちょっとで皆辞めていきました。

では、ここで疑問に思うのは、「なぜ、日本の政治家(首相)は、長期間政権を保てるほどの実力が育っていないのか?」と言うことです。こんな大人数が早く辞めると言うのは、個人の実力うんぬんではなく、日本の政治の仕組みそのものに問題があるのが普通ですよね。

で、この疑問については、本書ではこのように教えてくれています。

アメリカ大統領選挙のように、時間をかけて大統領を選ぶ仕組みを作っておくだけでも、あきらかにレベルの低い人はふるい落とされますし、国民をいざ権力を握らせてから「どんな人か分かる」ということがなくなります。

日本の場合は、党の中でみんなから好かれていたりして、派閥のトップになれば、そのまま総理大臣になるケースがあります。国民にとっては、その人をほとんど知らないのに、そのままトップになることができる。これは仕組みを考え直さなければいけません。

つまり、政治家たちの馴れ合いや近所づきあい等によって、党のトップが決まるわけで、本当に実力やカリスマ性を兼ね備えた政治家がトップになるわけではない。だから、長続きするはずがない、と言っているわけです。

現在の第2次安倍内閣は2年以上続いていて、ここ数年の内閣では珍しく長いですが、それは「安倍さんが頼りになるから」と言うよりも「他の政党が頼りにならないから」長期的に続いている感が否めません。つまり、上記の様な政治家たちの馴れ合いの度が過ぎるからこそ、ここ数年は国民が心底信頼している内閣が誕生していないのです。

政治家・内閣を成長させるには

では、どのようにすれば、政治家・内閣を国民が信頼できるまで育てられるか、と言う事になるわけですが、本書では主に以下の2つについて書かれていました。

  • 新人政治家に試練を与える
  • 選挙権を18歳までに下げる

この2つについて、少し掘り下げていきます。

新人政治家に試練を与える

現在の政治家は、いわゆる二世政治家だったり、「今は自民党に波が来ているから、自民党に入ろう」みたいな考えでやっている政治家が多いようです。

これでは、本当に実力のある政治家かどうかに関係なく、選挙に当選したり要職に就いたりしてしまいます。

この問題の解決策は、本書ではこのように書かれていました。

新人を「絶対に勝てない選挙区」で悪戦苦闘させる。そこでその候補者がどのように戦うかを観察して、その後政治家として成長する余地がどのくらいあるのかを見極めるのです。本当に優秀な人の場合は、結果的に負けたとしてもそこそこの票数を獲得します。

その戦いぶりを見て、党の幹部たちが「こいつは見どころがある」と判断すると、次の選挙では絶対に勝てる選挙区に移します。

これはイギリスで採用されている制度のようで、なかなか合理的な方法だと言えるでしょう。しかし、今の政治家たちがこの様な方法を採るかは、また別の話になってきます。

選挙権を18歳までに下げる

これは、最近ニュースで話題になっていますね。本書は2009年初版ですが、池上さんはこの頃から、「選挙権は18歳から」と言う考えに賛成だったようです。

高校生の時に、とにかく自分が生まれ育った場所で一度でも投票をしておけば、少なくとも選挙で票を入れる時に何をすれば良いか分かるようになります。それに18歳から政策について自分の考えを持つようになれば、精神的にも成長する事になるでしょう。

「18歳から選挙権」問題については色々な考えがありそうですが、本書を読むと、「18歳から選挙権」もアリなのかなと自然と考える様になります。

問題は、「本当に選挙権を18歳にしただけで、高校生が政治に関心を持つか」と言う事ですが、これについては本書に詳しく書かれていました。

まとめ

政治について1から勉強したい、と言う人にとってはピッタリの新書ではないでしょうか?ボク自身も、政治は意味不明だったんですが、本書を読んで、もう少し本格的な政治本も読んでみたい気になりました。

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