パーチェス法の仕訳・会計処理を分かりやすく解説する

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パーチェス法

簿記で企業結合の勉強をしていると、以外につまづきやすいのが「パーチェス法」だったりします。

なので、今回は備忘録も兼ねて、パーチェス法の仕訳のやり方や考え方を紹介していきます。

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パーチェス法とは何か?

パーチェス法とは、他の会社を吸収合併した時に行う会計処理のことで、合併した会社が持っていた資産や負債を時価評価する会計処理です。

企業結合に係る会計処理基準の考え方のひとつ。買収対象企業の純資産と買収金額の差額をのれんとして計上する方法。このため、のれん償却のための費用が生じる。米国の企業結合に関する新会計基準では持分プーリング法を廃止し、国際会計基準審議会 (IASB) においてもパーチェス法に一元化される方向にある。

引用:パーチェス法(ぱーちぇすほう)とは – コトバンク

上の説明を見ると、「のれん」とか「時価評価」とか聞きなれない言葉が多いですが、パーチェス法でやることは意外に簡単だったりします。

では、早速具体例を示しながら、仕訳のやり方を見ていきましょう。

パーチェス法の仕訳・会計処理の方法

例題1

B社

諸資産 6,000 諸負債 1,000 資本金 3,000 その他資本剰余金 1,000 繰越利益剰余金 1,000

A社(自社)はB社の株主に対して、時価60円のA社株式を100株交付する。なお、増加資本の内3000円は資本金として処理をし、残額は資本準備金として処理する。

また、B社の諸資産の時価は7,000円、諸負債の時価は1,500円とする

パーチェス法は、他の会社を吸収合併した時に行う仕訳です。

吸収合併とは、ここではA社がB社を自社の一部に取り込むことを言います。

1つの会社を取り込むわけなので、A社はB社の全ての資産や負債をゲットすることになります。

なので、その事実を仕訳として書いていきます。

借方 貸方
諸資産 7,000 諸負債 1,500

B社は吸収合併をして無くなったわけなので、B社の株券は利用価値がないただの紙切れになってしまいました。

なので、代わりにA社が元B社の株主たちに、A社株式を発行します。

今回は、A社株式の時価60円×100株=6,000円分の株式を発行して、そのうちの5,000円を資本金、残額を資本準備金に計上するので、以下のように仕訳を書きます。

借方 貸方
諸資産 7,000 諸負債 1,500
    資本金  5,000
     資本準備金 1,000 

 

しかし、今回の合併では「6,000円分の株式を発行することで、B社の純資産5,500円(諸資産7,000円-諸負債1,500円)をゲットできた」と言うことになります。

言い換えると、「6,000円使って5,500円しか手に入らなかった。

500円損した。

」と言うことになるので、この500円分を「のれん(資産)」と言う勘定科目で計上します。

(のれんは、あくまでも『帳尻合わせ』的な役割です)

借方 貸方
諸資産 7,000 諸負債 1,500
のれん 500 資本金  5,000
     資本準備金  1,000

 

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