有機化学は、暗記教科でもあり、数学のような理論教科でもあるので、勉強法が全く分からない受験生が多い気がします。
もしかしたら、あなたもその1人かもしれません。
実際に、ボクも高3の6月の頃は化学の偏差値が40しかなかったですが、これから紹介する有機化学の勉強法をした所、1年の宅浪を経て、九大(偏差値60)の入試本番で有機で7割を取ることができました。
明日からすぐに実行できる勉強法なので、ぜひ、試してください。
入試で問われる有機化学の内容
まずは、下の2つの問題を見て下さい。
実は、上の画像は2013年度の九州大学、下の画像は2014年度の立命館大学の入試問題なのです。
小問によって聞かれていることは若干の違いはありますが、どの問題でも共通していることは、「エチレン等の有機化合物の化学式や化学反応式を覚えていれば、簡単に解ける」ということです。
他にも有機化学には、計算問題が出題されることも多いですが、計算問題も、化学式を覚えて問題を反復して解いていけば、九大や立命館クラスの大学でも、合格点以上は確保できます。
有機化学の勉強でやるべき3つのこと
上記で説明した大学受験の傾向から、有機化学で勉強すべきことは、
- 化学式や化学反応式を覚えていく
- その他の有機分野の知識も覚える
- 実際に問題を解いて慣れていく
この3つのステップをこなしていけば、大学受験はもちろん、入試問題を参考にして作られている全国模試や学校の定期テストでも、必ず成果を収めることができます。
これからは、それぞれの勉強法を具体的に見ていきましょう。
1.化学式や化学反応式を覚える方法
頭の中で化学反応をイメージする
有機の化学式や化学反応式を覚える時は、ただ何回も化学式を書くのではなく、頭の中で、炭素分子や水素分子が化学反応をして、別の化合物に変化している映像をイメージしながら覚えましょう。
脳の性質として、文字よりも映像や画像の方が記憶に残りやすい傾向にあるようです。
化学が得意な人と苦手な人の違いは、ただ「化学反応をイメージしているかどうか」の部分だけと言っても過言ではないので、今からの勉強では、ぜひ実践してほしいです。
使う参考書は1冊に絞る
有機の勉強で使う参考書は、1冊だけに絞りましょう。
1冊だけを何回も復習することで、もし本番で化学式をど忘れしても、「たしか参考書のあのページのあたりに書いてあった」と言う風に、思い出せるようになります。
それに、1冊に絞ると、どこにどの内容が書かれているかが頭に入るので、復習も効率よくできるようになります。
ちなみに、ボクは「センター試験 化学の点数が面白いほどとれる本」という参考書を受験生の時に愛用していました。
きれいにまとまっていて、センターで有機22点、九大2次で7割取れました。
その他の知識も覚える
その他の知識とは、フェノールの作り方とか銀鏡反応とかのことです。
このような知識も、入試では狙われやすいので、取りこぼしがないように勉強していきましょう。
これも上の勉強法と同じで、頭の中で実験風景や化学反応をイメージしながら、同じ参考書を使いながら覚えていくと良いです。
実際に問題を自力で解いていく
「有機分野は完璧に覚えた」と思ったら、実際に問題を解いていきましょう。
その時に1つポイントとなるのが、参考書など何も見ないで自分の力だけで解く、ということです。
脳の性質上、インプット(記憶)する時と、アウトプット(問題を解く)する時に使っている脳の部分は違うので、いくらインプットを完璧にしていても、アウトプットもできるとは限りません。
入試本番では、正解にたどり着かなければ何も意味がないので、面倒くさがらず、自分の力で解いていきましょう。
とは言っても、最初は全然解けないと思うので、3分考えてできない場合はすぐに答えと解説を見たり、参考書を読み返したりして、確認作業をしていきましょう。
ボクが使った問題集
ボクは、問題集として「化学重要問題集」を使っていました。
内容はかなりシンプルですが、基礎から応用まで幅広く問題を扱っており、3周繰り返し勉強した頃には、旧帝大クラスでも合格点は確保できます。