「数学は、センスが重要で、努力でどうにかなるものじゃない」
あなたは、数学に対してこのような考えを持っているのではないでしょうか?おそらく、大半の高校生や浪人生が数学に対して、良いイメージを持っていないでしょう。
しかし、ボクは、これから紹介する数学勉強を実践した所、高校3年の時に偏差値48に落ち込んだ数学が、1年の浪人の後には記述偏差値を65、センターを95点まで上げることができました。
この勉強法は、特別な才能も要らなく、誰にでもできる方法なので、ぜひ、今後の勉強の参考にしてほしいです。
大学受験の数学の傾向とは
まずは、下の2つの問題を比べてみて下さい。
曲線C:y=logxについて、点(e、1)におけるCの接線と直線x=1と曲線Cとで囲まれる図形をDとする。
図形Dをx軸のまわりに回転してできる立法の体積を求めよ。(東海大 改題)
実は、上図の問題は、2014年度入試に九州大学で実際に出題された問題で、下の問題は、ボクが使っていた「1対1の対応の演習」という標準レベルの問題集なのです。
この2問を比べてみると、グラフの方程式などの若干の違いはありますが、「接線を求められるか?」「積分を使って体積を求められるか?」という問題の本質的に問われている部分は、全く一緒なのです。
この他にも、大学入試の問題には、市販の問題集に載っている問題と比べて、数字と式が変わっただけの問題や、問題集に載っている2つの問題を組み合わせただけの問題が、多く出題されます。
これは、大学入試を基に作られている、全国模試や学校の数学の定期テストでも同じような傾向が顕著に表れています。
数学の勉強でやるべきこと
上記で説明ことから、数学の点数を上げるためにやるべきことは、標準レベルの問題をマスターすることです。
確かに、数学の問題の中には、難しい問題もありますが、標準レベルの問題を落とさなければ、2次試験で7~8割、全国模試で偏差値65~70、学校のテストで90点以上は取れるように、問題は作られています。
数学における標準レベルの問題とは
標準問題とは、具体的には「青チャート式」や「1対1対応の演習」の問題のことです。
これらを以下紹介する勉強法をすることで、最終的には偏差値65まで伸ばすことが可能です。
もちろん、学校で配られた問題集とか他の市販のものでもOKですが、受験に失敗する受験生って、大体が自分のレベルに合った、自分が目標とする偏差値に到達可能な問題集を適切に選べていないんですよね。
例えば、学校の問題集なんかは、教科書レベルの易しい問題から正答率10%の超マニアックな問題まで収録しています。
なので最悪の場合、偏差値60に到達するためには解く必要が全くない問題を重点的に勉強してしまって、むしろ成績が落ちたと言う話が毎年あります。
もし、あなたが数学の偏差値を上げて受験に成功したければ、「1対1対応の演習」を無難に選択するのが最善です。
予備校に行くための1年と50万を捨てるより、よほどマシです。
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標準レベルの問題をマスターする勉強法
では、実際にどのような勉強法を実践していけば、数学の点数が上がるのかを見ていきましょう。
この勉強法で、ボクは1浪の4か月で、数学の偏差値が50から65に急激に伸びた方法でもあるので、ぜひ、参考にしてほしいです。
1.1日に何題解くかを決める
数学は、たった数週間ぐらい勉強しただけでは、点数が伸びる教科ではありません。
ある程度の知識の積み重ねをして、はじめて点数が伸び始める教科です。
なので、数学の点数を上げるためには、日々の勉強からモチベーションを維持していかなければいけません。
人間の性質としては、身近に目標があるほどやる気も上がるので、自分で「1日に何題解く」という目標を立てましょう。
具体的にどのようにスケジュールを立てると良いの?
具体的に例を示すと、全部で80問ある問題集を使うとします。
それを使って、2ヶ月後(60日)にある模試で偏差値60を取ることを目標にするとしましょう。
ボクの経験からすると、数学の問題集は同じものを3~4周繰り返し復習をしていけば、問題とその解き方が理解できて、頭に染み込んでいきます。
なので、2ヶ月でやるべき実質の問題数は、80問×3周=240問。
それを2ヶ月(60日)でやるので、240÷60=4問。
つまり、1日4問ずつ問題を解いていけば、次の模試で偏差値が60まで上がるという勉強スケジュールが立てられます。
2.正しい数学の問題の解き方
数学の問題は、3分考えても解き方が何も浮かばない時は、すぐに答えと解説を見ましょう。
分からない問題をずっと考えるのは、苦痛以外の何者でもありません。
解説を読むコツとしては、自分がつまづいた部分を重点的に理解し、覚えようとして下さい。
例えば、ベクトルの問題で、「実数をkと置くのを忘れていた」のがつまづいたポイントであれば、そこの部分を徹底的に理解して覚えます。
もし、解説を読んでも理解できない場合は、そこの問題は飛ばします。
その代り、他の問題で解説を読んだら理解できる問題を徹底的に理解し、解法を暗記していきましょう。
信じられないかもしれませんが、このように自分の力だけで理解できる問題を消化していくと、ある程度のレベルまで来ると、今まで解説を読んでも理解不能だった問題が、急に理解できるようになるのです。
3.復習は何度も積み重ねて行う
はじめの方で、「数学は、1日に何題解くかを決めたらいいよ」と言いましたが、それに加えて、前の日に解いて間違った問題も復習をするようにしましょう。
なぜなら、1日4題ずつ解いていくと決めて、その通りに解いていくと、最後の問題を解く段階になった頃には、最初の方で解いた問題をすっかり忘れてしまうからです。
おそらく、あなたも英単語のテスト等で同じ経験があると思います。
このように、解いた問題を無駄にしないためにも、前の日に間違った問題は次の日に復習をし、正解した問題に関しても、問題と解説に目を通して忘れないようにしましょう。
ちなみに、偏差値の高い人たちは、皆この復習のやり方を数学で実践しています。
多少面倒かもしれませんが、あなたが本気で数学の点数を伸ばしたいのであれば、この勉強法を習慣化させましょう。
4.公式は覚えるのではなく理解する
「数学が苦手だ」と言う人の共通点には、公式を暗記していると言うことが挙げられます。
公式を暗記しているから、時間が経った後に模試を受けると、問題の解き方を忘れて点が取れなくなっていくのです。
逆に、公式の成り立ちや考え方を理解した上で覚えれば、数学的な思考力を鍛えることに繋がるし、もし、公式をど忘れした時に自分の頭で公式を導くことだってできるのです。
こう考えると、公式をただ暗記するのか理解するのかは、偏差値5ぐらいの差は余裕であります。
では、どのようにして公式を理解すれば良いかと言うと、些細なことでも徹底的に疑問を抱くことが重要になってきます。
例えば、数列の等差数列の和の公式「1/2n(a+l)」と言う公式。
疑問に感じたら、早速ネットや教科書、参考書を駆使して、その公式の証明や成りたちを調べていきます。
ここで教科書の証明を読んで「なるほど、分からん」となっても、ネットの説明を見たらすんなり理解できた、と言うこともあり得るので、様々な情報を得ることをオススメします。
一見、面倒くさい作業に見えますが、これを繰り返すことで数学の面白さに気付きますし、単純に暗記するよりもはるかに効率の良い勉強法なのです。
(ちなみに、数列の公式は、小学生でも理解できるぐらいの簡単な理論から作られいる公式が多いです。
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