慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、一般の人々にはまだほとんど認識されておらず、その結果、医師にも発見されず、治療もされないことが多い病気です。
その進歩は遅いものの、COPDは世界の死因の第4位を占めています。
現在、約2億1千万人の人々がこの病気で苦しんでいます。
このような統計は驚くべきものですが、COPDは依然として、世界中で蔓延しつつある過小評価されている病気の一つです。
この記事では、次のことを探ります。
-
COPDとは
-
COPDの原因
-
COPDの症状とは
-
COPDはどのように診断されるのか
-
COPDの治療法について
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは?
COPDとは、肺気腫、慢性気管支炎、難治性(非可逆性)喘息、気管支拡張症などの高度な肺疾患を総称する言葉です。
基本的には、気道が収縮しているため、肺から空気が出にくくなる長期的な肺の状態を指します。
多くの人は、息苦しさや咳が増えることを加齢によるものと勘違いしています。
病気の初期段階では、これらの徴候に気づかないこともあります。
COPDは、明らかな息切れがないまま何年も進行することがあります。
明らかな徴候や症状を目にするようになるのは、病気が進行した段階であり、治療するには手遅れとなる可能性があります。
COPDの原因
COPDは通常、有害物質であるタバコの煙や、その他の原因による煙、大気汚染などを吸い込むことで、肺が長期的に傷つけられることで発症します。
発展途上国では、風通しの悪い家庭で調理や暖房で燃料を燃やし、その煙にさらされた人にCOPDが多くみられます。
参考
COPDの症状とは?
COPDの主な症状は、進行性の息苦しさです。
その他に、咳、むせ、粘液の分泌などがよく見られます。
この進行速度を少なくするためには、禁煙が一番です。
また、この症状では、唇や爪の床が青くなること(チアノーゼ)も認められます。
また、COPDの人は、症状が通常の日変化よりも悪化して何日も続く増悪と呼ばれる出来事を経験する可能性が高いです。
COPDはどのように診断されるのか?
COPDの診断は、医師が患者さんの症状や病歴を聞き、身体検査や吸入検査などを行うことで行われます。
COPDの診断を確定するために最も広く行われている吸入検査は、スパイロメーターと呼ばれる機械につながった太いパイプに息を吹き込む、痛みもなく簡単にできる検査です。
スパイロメーターは、あなたの肺が把握できる空気の量と、あなたの肺から空気を吐き出すことができるどのくらいの速さを測定します。
医師は、喘息や心不全など他の肺の合併症を除外するため、あるいは治療計画のために、追加の検査を提案することがあります。
COPDの治療法について
COPDの治療法はありませんが、症状を抑えることはできます。
つまり、症状や「フレアアップ」をコントロールすることで、通常の生活を送ることができるようになります。
吸入薬は、通常その治療として、予防薬、緩和薬 (通常青) と混合物の吸入を使用します。
また、痰の粘りを抑える薬もあり、錠剤が処方されることもあります。
COPDの症状がおさまったように見えても、吸入器を繰り返し使用することがとても大切です。
また、吸入器を正しく使わないと、この薬の効果が十分に発揮されません。
COPDは不治の病ですが、適切な治療によって病気の進行を遅らせることができます。
最新の予測によると、差し迫った時期に適切な予防方法をとれば、COPDに関連する人類全体の割合は30%に削減されるそうです。
“COPD 2010” By 国立心肺血液研究所 – National Heart Lung and Blood Institute (Public Domain) via Commons Wikimedia
保存する