ノーマル四間飛車対策|棒銀だけで対策を済ませる方法

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四間飛車 対策

プロ間では、ほぼ絶滅した「ノーマル四間飛車」ですが、ネット対局などのアマチュア同士の対局では、たまに見かけたりします。

ノーマル四間飛車対居飛車の戦いは、居飛車側が急戦でも居飛穴でも有利になる変化が多いですが、相手が四間飛車に組むこと自体が少なくなっているので、定跡を忘れてしまって、それが原因で負ける人も多いと思います。

そこで今回は、ノーマル四間飛車の対策として「棒銀戦法」を紹介します。

棒銀戦法は、かなりシンプルな戦法ですが、四間飛車に対して高い勝率を上げてくれる戦法です。

ぜひ、参考にして下さい。

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なぜ四間飛車に対して棒銀が良いのか

先ほども言ったように、ノーマル四間飛車対居飛車は、居飛車側がどんな戦法を使っても有利になる変化が多いです。

ですが、例えば、居飛穴に組もうとしても、相手の左銀が44の地点にいるか、54の地点にいるかで駒組みを微妙に変えていかなくてはいけません。

このように、居飛車側が有利な変化が多くても、居飛車側の多くの戦法は、相手の出方によって駒組みを変えなければ有利な展開に持っていけない、というケースがよくあります。

しかし、「棒銀戦法」だと四間飛車がどのように組もうが、いつも同じ駒組みをして良いので、定跡を覚えるという作業をしなくて済みます。

しかも、研究をしっかりとすれば、有利な状況で終盤に入ることが多いです。

棒銀の定跡手順

それでは、以下は棒銀戦法の定跡を紹介していきます。

まずは、1図のような形を目指しましょう。

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1図からの指し手

△14歩▲16歩△12香▲46歩△64歩▲26銀(2図)

Point1:銀を26に上がる前に▲16歩と▲46歩を指しておく

まず棒銀を指す時のポイントとしては、相手の守備体勢を少しでも崩す工夫をする、ということです。

先手は、▲26銀と銀を上げる前に、▲16歩と▲46歩の手を指しましたが、この2手は単なる「時間稼ぎ」の意味を持った手です。

もし、この2手をかけていないと、将来的に戦いが始まった時、後手に△64角と反撃をする手段が生まれます。

意外にこの手が厳しいです。

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この△64角を許してしまうと、先手としては

  • 右側の香車と桂馬を取られる
  • △37歩の叩きが有効になる
  • 64の角が成った後に、馬で先手の飛車をいじめられる

と3つのデメリットを抱えることになってしまいます。

なので、この△64角を許さないためにも、▲16歩と▲46歩を指して後手に△64歩と言う手を指させたわけです。

△64歩と指させると、△64角と言う手はなくなりますね。

2図からの指し手

さて、説明が長くなりましたが、2図に行きましょう。

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2図からの指し手

△32飛▲35歩△65歩▲34歩△同銀▲35歩△43銀▲37銀(3図)

2図から、ようやく開戦します。

2図からの手順の途中で、後手が△65歩としたのは、何としでも△64角を実現させようという手です。

しかし、△65歩としてくれたおかげで、先手は将来的に桂や香を取ることになるので、▲64桂や▲64香などの楽しみがあります。

▲35歩と後手の銀を追い返しつつ3筋の位を取った後は、▲37銀と銀を立て直します。

棒銀は、銀で相手の捌きを抑えつつ、自分だけ銀を捌くような展開に持っていくのがポイントです。

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2図からの変化

先ほどの「2図からの指し手」では、△32飛▲35歩△65歩と言う手順を紹介しましたが、△65歩の代わりに△35同歩と歩を取る変化を気にする人が多いと思います。

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しかし、この手順は先手有利になると言う結論が出ており、変化2図以下の手順は

▲35同銀△45歩▲33角成△同飛▲36歩△34歩▲26銀△46歩▲同銀△39角▲27飛△84角成▲11角(変化3図)

sikenbisya-henka3

先手としては、後手の飛車を捌かせない方針を一貫しています。

変化3図以下、△39馬と先手の飛車をいじめようとしても、▲37銀右△38馬▲26飛としておけば、後手の馬は全然働けていません。

対して、先ほど▲11角と打った先手の角は、近いうちに香車と桂馬を取った後に、後手の飛車をいじめるという働きが約束されています。

もちろん、変化3図では先手有利です。

3図からの指し手

3図は、先手が▲37銀と銀の立て直しを図った局面でした。

次の▲36銀~▲37桂の好形を許すわけにはいかないので、後手は△34歩と反撃に出ます。

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3図以下の指し手

△34歩▲36銀△35歩▲同銀△45歩▲33角成△同飛▲36歩(4図)

ここまでは、先ほどの変化2図から変化3図でも、似たような手順がありましたね。

最後の▲36歩と銀の下に歩を打つのは、棒銀では良く出てくる手なので、覚えておくと良いでしょう。

4図からの指し手

4図の局面では、△64角と言う手が気になりますが、それは▲37角で十分です。

なので、後手は4図で△34歩とすることとなります。

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4図からの指し手

△34歩▲24歩△35歩▲23歩成△34飛▲12と△33桂▲21飛成(5図)

先ほどの変化2図から変化3図で同じ様な展開があって、その時は△34歩に▲26銀と引きましたが、ここでは▲24歩と強く攻め込みます。

この局面では、64の地点に香車を打つスペースがあるので、少々無理な攻めも通るのです。

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5図からの指し手

△55歩▲13と△74飛▲23と△56歩▲48銀(6図)

ここまでいけば、はっきりと先手優勢でしょう。

後手の攻めを遅らせつつ、と金攻めが間に合いそうです。

後は、チャンスを待って、端攻めをしたり、64の地点に香車や桂馬を打てば良いです

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参考文献

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