角換わり後手棒銀の定跡や対策を紹介していく

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角換わり棒銀

居飛車党だけど、基本的に角換わり将棋にするのを避けている」と言う人は多いのではないでしょうか?

ボク自身も”自称”居飛車党の時期が長く、つい最近までは居飛車党のくせに▲66歩として角換わり拒否から矢倉に組むことが多かったです。

その理由は全て、「角換わりにした時に、後手が棒銀から仕掛けてくるのが嫌だったから」に他なりません。

しかし、調べてみると、「結構、角換わりの後手棒銀の対策は、ポイントさえ押さえれば簡単なんだな」と言うことが分かったので、角換わり腰掛け銀の時の後手棒銀の定跡や対策をシェアしたいと思います。

ぜひ、今後のネット対局の参考にして下さい。

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後手棒銀に対する基本的な考え方

角換わり腰掛銀VS後手棒銀」と一言で言っても、その定跡は膨大な変化を持っています。

なので、全ての定跡手順をマスターしようと思ってもラチがあきません。

なので、本記事では、対後手棒銀に対しての基本的な考え方や目指すべき形を理解して、その上で定跡をマスターしていくようにしましょう。

初手からの指し手

▲76歩△84歩▲26歩△32金▲78金△85歩▲77角△34歩▲88銀△77角成▲同銀△42銀▲38銀△72銀▲46歩△33銀▲47銀△42玉▲66歩(1図)

角換わり棒銀1図

何気ない序盤戦に見えますが、先手の駒組みのポイントとしては、以下の2点があります。

  • ▲46歩~▲47銀の形を作る
  • 後手が棒銀でくる可能性がある場合は、59の玉と49の金を動かさない

なぜ、この2点が重要かと言うと、結論を先に言うと、後手棒銀で最も効果的な対策は、▲65歩~▲68飛から四間飛車に組み替えて棒銀を迎え撃つことだからです。

そのためにも、後手が棒銀でくる可能性がある場合は、先手は飛車を28→68に振るための通路を確保しておく必要があるのです

角換わり棒銀1図

1図で後手には、①すぐに棒銀を繰り出していく指し方と②しばらく駒組みをして様子見をする指し方の2パターンの指し方があるので、順番に見ていきます。

1図からの指し手A

△83銀▲65歩△84銀▲96歩△94歩▲68飛△95歩▲同歩△同銀▲同香△同香▲64歩(2A図)

細かい変化(△52金を入れて攻めたり、9筋ではなく7筋から攻めたり)はあるのですが、とにかく先手の狙いは、後手が攻めてきた時に、▲64歩から反撃することです。

あと、矢倉でも振り飛車戦でもそうですが、相手が棒銀を4段目(6段目)に繰り出してきた時は、▲96歩と棒銀の進路を塞ぐことが重要になります。

2015-09-01b

 

2A図からの指し手

△64同歩▲同飛△62歩▲91銀打△72飛▲84飛△74角▲48玉△71金▲36角(3A図)

この手順を見て分かるように、後手は先手の6筋からの反撃に対する備えを全くしなければ、あっさりと先手のカウンターで後手陣は崩壊してしまいます。

それと、たまに後手一手損角換わりで後手棒銀をしてくる人がいますが、先手が一手得できるわけなので、その分だけさらに有利になります。

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3A図では、もちろん先手が優勢。

実戦でここまで上手くいくことはないですが、後手棒銀には、四間飛車っぽい構えに切り替えて、6筋からカウンターするのが効果的と言うのを覚えておくと良いです

後手の駒組みの改良手順

後手からして見れば、上記の手順では「先手に四間飛車に組ませたから負けた」みたいなものです。

と言うわけで、後手は「先手が四間飛車に組めなくなってから、棒銀に出れば良いじゃん」、と言う考えに至って、駒組みに工夫をしてきます。

角換わり棒銀1図

1図からの指し手B

△52金▲36歩△31玉▲58金△83銀(2B図)

後手の改良点は、△52金~△31玉と陣形を整備しつつ、先手が▲58金や▲68玉と指すのを待つ、と言う点です。

もし先手が▲58金とか▲68玉としたら▲68飛と飛車を回れなくなるので、その後に△83銀と棒銀を繰り出していこう、と言う作戦なんですね。

2015-09-01d

2B図以下の指し手

▲37桂△84銀▲96歩△95歩▲29飛△74歩▲65歩△43金右▲69飛△73銀▲66銀△54歩▲75歩(3B図)

▲58金を強いれられて四間飛車にできなくなったと思いきや、先手は右玉を目指します。

右玉を目指す際に、上記と同じ様に▲65歩~▲68飛の形を作っていきます。

さすがに後手は6筋が手薄だし、棒銀から仕掛けることが難しくなっているので、△73銀と一旦銀を引いて、態勢を立て直します。

2015-09-01f 3B図の局面では、互角。

先手も後手もしっかりと駒組みができているので、お互いに力を出し合える局面だと言えますね。

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